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世界最大のカブトムシなど108匹盗んだ男逮捕(スポーツ報知)

 埼玉県警越谷署は19日、昆虫専門店からカブトムシとクワガタムシ計108匹を盗んだ窃盗の疑いで、埼玉県八潮市の会社員・一ノ木浩幸容疑者(42)を逮捕した。盗んだ中には中南米原産で世界最大種のヘラクレスオオカブト(3万5000円相当)1匹も含まれていた。一ノ木容疑者は以前から度々訪れていた同店でトラブルを起こし「出入り禁止」になっていたという。

 「虫が好きだった…」。一ノ木容疑者は調べに対し、ひと言だけ口を開いた後、黙秘を貫いている。県警越谷署によると、19日午前0時半頃、越谷市の昆虫専門店「ポットベリー」から成虫のカブトムシ3匹とクワガタムシ32匹、幼虫計73匹(総額約46万6000円相当)を盗んだ容疑で逮捕された。計108匹は世界各国から輸入された珍しい品種ばかり。中には世界最大のヘラクレスオオカブトのメスも含まれていた。繁殖につながるため、同種のメスはオスよりも高値で取引される。

 同店は2月上旬と中旬にも、夜間に侵入される盗難事件が発生、合計で約70万円相当の昆虫と現金5000円が盗まれた。店では再犯防止のため警護サービスに加入し、ドアが開くと警報が作動するシステムに変更していた。

 何も知らない一ノ木容疑者は、まさに「飛んで火に入る夏の虫」状態で、鍵の掛かったドアをバールでこじ開けて侵入。警報が作動し、署員が駆け付けると、ワゴン車で虫かごを運び出す同容疑者を店先で発見した。

 慌てて車を発車させ逃走を図った一ノ木容疑者だが、店から約300メートル離れた路上で身柄を確保された。荷台には、おびただしい数の虫かごが…。「これ、何?」と問いただされた同容疑者は「イヤ、社長に運ぶように頼まれて…」と苦しい弁解。署員に「そんなわけねーだろ!」とつっこまれ「ハイ、すいません…」と観念した。同署は余罪があるとみて調べを進めている。

 父親と2人暮らしで、昆虫飼育を趣味としていた一ノ木容疑者は「ポットベリー」の常連。だが、来店する度に店員に対し「陳列方法がおかしい」「エサのやり方が悪い」「値付けを分かってない」「室温調整がダメ」などと文句をつける“クレーマー”だったため、昨年11月に店長から「もう来ないでくれ!」と出入り禁止を通告されていた。

 同店の鈴木勇塁店長は「3年ぐらい前からウチに来てましたが、いろんな面でクセのある人で、僕を見るとケツを触ってきますし、女子高生のアルバイトは追い掛けられてました。出入り禁止にした後も、電話をかけてきては愚痴られました」と語り「裏切られた気持ちです」と肩を落としていた。

 ◆ヘラクレスオオカブト ギリシャ神話の英雄ヘラクレスから命名された世界最大のカブトムシ。「昆虫の王様」と称される世界最大の甲虫でもある。オスは体長18センチ(角を含む)に達する。中南米の熱帯雨林に生息し、黄褐色の上羽根から伸びた長い角の勇ましい姿が人気。1997年の規制緩和で国内持ち込みが可能になったが、現在もつがいで5万~7万円と高額で取引される。

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